よくわかる! 非接触温度計テクニカルマガジン
TOP > 02 非接触温度計選定のポイント②「温度の3要素」放射率・透過率・反射率
02
 非接触温度計選定のポイント②

「温度の3要素」放射率・透過率・反射率

温度測定には放射率、透過率、反射率の3要素が影響します。
この3要素は物体ごとに異なります。
この関係性は非接触温度計を選定する上で非常に重要です。

物体の放射率
放射率は赤外線エネルギーの放射割合を0 ~ 1で表しています。
物体の放射率は完全黒体(放射率1)を基準として導きだしているので、
1に近づくほど感度良く温度測定が可能です。

完全黒体とは
あらゆる光を完全に吸収し、外部からの光の
反射は、まったくない物体。

物体の透過率
透過率とは物体を透過する赤外線エネルギー量の割合です。
薄膜のガラスやフィルムは、特定の波長を除いて
赤外線エネルギーを透過します。
→背景物体の温度の影響を受けてしまう。
ゴムなどの物体は赤外線エネルギーを
吸収するので透過しない。
→背景物体の温度の影響を受けにくい。

→透過率が低いと背景物体の温度の影響を受けにくく、安定して温度測定ができる。

物体の反射率
反射率とは物体で反射される赤外線エネルギー量の割合です。
表面に光沢のある金属は他の物体の
赤外線エネルギーを反射しやすい。
→周囲の熱源に影響されやすい。
ゴムなどの物体は赤外線エネルギーを
吸収するため反射しない。
→周囲の熱源の影響を受けにくい。

→反射率が低いと周囲の熱源の影響を受けにくいので安定して温度測定ができる。

放射率、透過率、反射率の関係性
この3つの関係性は放射率+透過率+反射率=1となります。
つまり、物体の放射率が高ければ、透過率や反射率が低くなるので周囲物体の温度の影響を受けにくくなります。
〈透過率、反射率が高いケース〉
透過率や反射率が高いと周囲物体の温度に影響される。
→周囲物体の温度に影響されにくい専用タイプの非接触温度計(特殊波長)を使用する。

※最下部に製品紹介あり


〈放射率が高いケース〉
放射率が高く、高精度に温度測定が可能
→汎用タイプの非接触温度計を使用する。

※最下部に製品紹介あり


汎用タイプで測定が困難なワーク(ガラス、フォルム、金属など)
の測定方法
1.専用タイプで測定する方法
素材ごとに適した測定波長の非接触温度計を使用することで、高精度に直接素材の温度を測定することができます。

※表示温度は測定条件、環境によって左右される場合があります。


2.黒体テープを使用して汎用タイプで測定する方法
測定対象物に黒体テープを表面に張り付けることで一つの温度計で様々な種類の素材を温度測定できます。
しかし、黒体テープの耐熱が250℃までのため、測定したい温度が250℃以上の場合は使用できません。
耐熱塗料などで代用も可能です。

製品情報
〈専用タイプ〉
  • フィルム測定専用タイプ
  • GT-P3シリーズ
  • ポリエチレン、ポリスチレン、セロハンなど様々な薄膜樹脂の温度測定に最適。
  • フィルム測定専用タイプ
  • GT-P7シリーズ
  • ポリエステル、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂など様々な薄膜樹脂の温度測定に最適。
  • ガラス測定専用タイプ
  • GT-G5シリーズ
  • 板ガラス、ガラス容器、自動車用ガラス、ガラス基板などの温度測定に最適。
  • 金属・光沢面測定タイプ
  • GT-3Mシリーズ
  • 2.3μmの測定波長帯により、光沢金属、非鉄金属やセラミック等の複合材料の安定測定を実現。
  • 〈汎用タイプ〉
  • 超小型センサヘッドタイプ
  • CSシリーズ
  • 超小型ヘッドM12(φ14)×34mmサイズを実現。
    様々な製造ラインや装置組み込みに対応可能。
  •  
  • 超小型 装置組込タイプ
  • GT-Slimシリーズ
  • M12(φ14)×28mmの超小型ヘッド。
    様々な製造ラインや装置組み込みに対応可能。


ページの先頭へ戻る