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【2】新型LEDスポット照明「OPS-Sシリーズ」

オプテックス・エフエーは、2012年7月より新型LED スポット照明「OPS-S シリーズ」を発売開始した。

2.1  「FALUX-itテクノロジ」による課題解決

OPS-Sシリーズは、トランスを内蔵した新開発「FALUX-it テクノロジ(FALUX integrated transform Technology)」と呼ぶ電圧変換定電流回路を搭載した(図3)。赤白青と光源色ごとにLEDの順電圧が2~4Vと異なるが、このLED を1個だけ実装したスポット照明を、12V電源に直接接続しても規定の電流が流れるよう制御する。LEDに最適な順電圧に変換することにより、余分な電力を熱変換することなく照明の発熱を抑え、その電圧に依存した定電流制御が可能となる。高効率となり筺体温度は従来よりも低下する。またDC入力ではトランスが磁気飽和して電圧変換できなくなるため、自己発振回路により電圧変換を可能としている。

さらに定電流制御での発熱による発光効率の低下を補正するため、温度補償回路も搭載した。これにより点灯直後の温度上昇や周囲温度の変動があっても輝度を一定に保つ。

12V駆動により従来の抵抗ボックスが不要となり、ローコストなコントローラや高機能なストロボコントローラに接続可能となる。またリング照明等の12V照明と混在使用できるため、電源1 台でコントロールできるようになりコストも抑えられる。以下が従来との機器構成の比較となる(図4)

2.2  オリジナルレンズによる高輝度化

テレセントリックレンズ用にマッチするよう指向性の強い独自のレンズを開発した。このレンズの入射側はLEDの光を漏れなく取り込み、放物面状のレンズで平行度を上げ、かつ2重のロッドレンズ構成により平行度を維持しつつ均一度を向上して先端から出射される。これにより通常発光で従来品比6 倍、ストロボオーバードライブで従来品比10倍もの高輝度を実現した(図5)

従来のスポット照明は定電流駆動のため、オーバードライブできるストロボ電源がなかったが、汎用の12V電源での駆動となり、ストロボ電源でのオーバードライブが可能となった。

撮像画像での明るさ比較
OPS-Sシリーズの内部構造

図3  OPS-Sシリーズの内部構造

機器構成比較

図4  機器構成比較

機器構成比較

図5  機器構成比較


2.3  高輝度と高均一の要求に対応

テレセントリックレンズのワークディスタンスと倍率により区分して光学系を最適化することにより、輝度と高均一性をチューニングした高輝度タイプと高均一タイプの2 種類を用意した。図6のチャートを参考に、タイプを選定する。高倍率/長距離レンズには高輝度タイプ、低倍率/短距離レンズには高均一タイプが有効となる。

高輝度タイプでも照明中心の輝点(ホットスポット)が出ないようにした。オリジナルレンズがLEDの位置精度をあまり要求しない仕様としているため、光軸ズレもない。

高均一タイプは、低倍率レンズでミラー系ワークのようなものでも、視野周辺部での明るさ低下を防止している。それぞれテレセントリックレンズの実機を使い、明るさと均一度の評価を行なっている(図7)

また、高輝度タイプは従来よりも指向性が強いため、直接照射の斜光照明としても十分使える。さらにオプションの集光レンズを装着することによって、より長距離小スポットでの照射が可能となる。以下が距離による集光径と照度のデータとなる(図8)

テレセントリックレンズによる選定

図6  テレセントリックレンズによる選定

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図7  撮像画像による均一度比較


照射距離と照射エリア

図8  照射距離と照射エリア