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 大震災の影響による電力不足が社会的問題となり、一般照明としてのLED照明が節電・省エネの効果的対策として注目を集める中、マシンビジョンの光源として今や最も多く利用されているのがLED照明である。このLED照明にもいくつか課題がある。明るさのバラツキの管理、周囲温度による明るさの変動、および長期的な劣化に対する管理である。マシンビジョンシステムがますます高度化しており、光源としてのLED照明にも高度な運用管理が求められている。本稿ではLEDの点灯制御方法の見直しと新たな機能により、この課題の解決方法を紹介する。

【5】高機能照明コントローラによる制御

照明コントローラAdvanced「OPPF シリーズ(写真2)」は、PWM 制御の1,000階調デジタル調光とオーバードライブのストロボ制御を搭載した高機能照明コントローラである。先に述べた「FALUX sensing」のモニタリングとフィードバックの機能を実現するために重要な役割を担う。


写真2  照明コントローラ OPPFシリーズ

5.1  「FALUX sensing」のコントローラとしての役割

「OPPFシリーズ」は2線の電力線通信により、照明に電力を供給しながらセンシングした値のデータ通信を行う。電力線通信によって取得した輝度値を前面パネルに表示することで、輝度のモニタリングが可能となる。センシングは連続点灯だけでなく、点灯制御時の僅かな点灯時間でも正確に輝度を測定する。また明るさの下限値を設定することで、設定値を超えたときにアラームを出力することができる。従来品と共通の照明出力コネクタにしたことで新シリーズのセンシング照明だけでなく従来の照明をそのまま活用できる仕様とした。

照明輝度のモニタ以外にも照明内部の温度もモニタすることができる。従来は照明内部のLED温度を容易に確認することができず、温度管理基準もなかった。今後は規定の温度を超えないように温度管理することで、照明の性能を最大限活用することができる。長寿命化のための放熱対策の効果確認や、定格を超える運転がされていなかなどをユーザーが確認できる。

フィードバック制御は設定によりON/OFF の切り替えが可能で、ON 時はモニタ値が変動しないよう出力電圧を調整することで輝度を一定に制御する。

外部制御のインターフェイスはRS-232のシリアル通信と10bitパラレル通信および0-5V のアナログ調光となる。シリアル通信では調光制御の他にセンシングしたモニタ値の出力や各種設定の変更が可能となる。

電源入力電圧はDC24V、照明出力はDC12V、各ユニット2ch、30W出力となる。親機のみRS232 とパラレル通信のインターフェイスを備え、親機子機共通で点灯制御や各種エラー出力とアナログ調光入力のインターフェイスを備える。親機と子機間の通信は筐体側面の赤外線通信によって行われる。親機なしの子機単体でも使用可能である。